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DNSサーバのゾーン情報設定

公開日:2018年02月03日 更新日:2018年02月04日

ORIGIN設定

設定するドメインを指定

$ORIGIN  [ドメイン名]

例)

$ORIGIN  example.com.

TTL設定

有効期限の設定「Time TLive」

$TTL [有効期限(秒)]

例)

$TTL 3600

通常3600(1時間)くらいの値を設定しておくが、ゾーン情報を変更する場合は事前に数値を300(5分)程度にしておく

事前に数値を小さくしておかないと意味がない

変更後は3600(1時間)くらいの数値に戻す

エントリ名(さくらサーバの場合)

エントリ名:[ここに任意の文字列を記入].example.com

サブドメインなしの「example.com」の場合は以下のように記入。

@.example.com

サブドメインありの場合は以下のように記入。

sub.example.com

値の書き方

IPアドレスやエントリ名で設定したドメイン名を入力する。

FQDN(Fully Qualified Domain Name:省略せずにすべて記述する絶対ドメイン名)を入力する場合は末尾に「.」をつける。

ドメイン名を記述するときに、末尾に「. 」(ドット)をつけることに注意。
ドットを付けた状態で正しいFQDNとして定義される。

末尾に「.」をつけないと$ORIGIN で指定したドメイン(さくらサーバ:エントリ名)が末尾に追記される。

例)「sub.example.com」(末尾「.」なし)を入力すると「sub.example.com.example.com」を指定したことになる。

@はそのドメイン自身を表す。($ORIGINで指定された値か「named.conf」で指定したゾーンの名前)

サブドメインなし

サブドメインなしの場合は以下のように記述。(!末尾に「.」あり

example.com.

もしくは

@

サブドメインあり

サブドメインありの場合は以下のように記述。(!末尾に「.」あり

sub.example.com.

もしくは(!末尾に「.」なし

sub

 

SOA:ゾーンの基本情報

[名前]  IN  SOA  [DNSサーバホスト名]  [何かの際のメールアドレス]  (
    シリアルナンバー:通常は日付+2桁番号で計10桁で記述 YYYYMMDDNN
    リフレッシュ:マスターの変更をスレーブが確認する時間
    リトライ:スレーブがマスターにアクセスできなかった時のリトライ時間
    ゾーン情報の有効期限:スレーブがマスターにアクセスできなかった時にゾーン情報を破棄する時間
    存在しないドメインに関するキャッシュの有効期限  )

何かの際のメールアドレス

何かの際の連絡先メールアドレスは「@」を「.」に置き換えて記述「info@example.com」は「info.example.com」になる。メールアドレス内に「.」が使われている場合は「¥.」と記述。「web.info@example.com」は「web¥.info.example.com」と記述。

シリアルナンバー

通常は日付+2桁番号で計10桁で記述し、変更後は前回の数値より大きくなければいけない。

時間

時間は「秒」で指定する。

例)

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

 

「IN」は決まり文句「Internet」の意味。

NS:ゾーンを管理するDNS(ネーム)サーバ

@に対するネームサーバ指定、もしくはサブドメインを別のレンタルサーバで運営する際に記述する。

[ドメイン名] IN NS [DNSサーバ名]

例)

aaa.example.com. IN NS ns1.dns.com.

@に対するネームサーバはINの前に何も記述しなくてよい。

例えば以下の設定の場合の記述。

エントリ名 タイプ データ
NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

 

A:IPアドレス

ドメインを使用するレンタルサーバのIPアドレスを設定する。

[ドメイン名]  IN  A  [IPアドレス]

例)

www.exmaple.com.  IN  A  192.168.0.1

@に対するネームサーバはINの前に何も記述しなくてよい。

エントリ名 タイプ データ
@   NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.
A 192.168.0.1
www A 192.168.0.1
sub A 192.168.0.1

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

  IN  A  192.168.0.1

www.example.com.  IN  A 192.168.0.1

sub.example.com.  IN  A 192.168.0.1

CNAME:別名

値で設定したホストと同じ設定になる(IPアドレスでの設定はできない)

[別名]  IN  CNAME  [元のドメイン名]

例)

www.example.com.  IN  CNAME  @

もしくは

sub.example.com.  IN  CNAME  www.example.com.

IPアドレス「192.168.0.1」のレンタルサーバにサブドメイン「www」と「sub」を設定する場合は以下の記述。

エントリ名 タイプ データ
@ NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.
A 192.168.0.1
www A 192.168.0.1
sub A 192.168.0.1

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

  IN  A  192.168.0.1

www.example.com.  IN  A 192.168.0.1

sub.example.com.  IN  A 192.168.0.1

 

CNAMEを使用した場合は以下の記述。

エントリ名 タイプ データ
@ NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.
A 192.168.0.1
www CNAME @
sub CNAME www.example.com(@でもよい)

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

  IN  A  192.168.0.1

www.example.com.  IN  CNAME  @

sub.example.com.  IN  CNAME  www.example.com.

 

どちらも同じ設定だが運営するレンタルサーバが変わった時にAのみで記述した上の場合だと「192.168.0.1」部分をすべて新しいレンタルサーバのIPアドレスに変更しなければいけない。

CNAMEを使用した下の記述の場合はエントリ名「@」の「192.168.0.1」のみ新しいレンタルサーバのIPアドレスに変更すればよいので便利。

MX:メールサーバ

メールサーバを設定する(IPアドレスで設定はできない)

[ドメイン名]  IN  MX  [優先度]  [送信先メールサーバ]

例)

example.com.  IN  MX  10  mail1.example.com.

エントリ名 タイプ データ
@ NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.
A 192.168.0.1
MX 10 mail1.example.com.
MX 20 mail2.example.com.
MX 30 mail3.example.com.
mail1 A 192.168.0.1
mail2 A 192.168.0.2
mail3 A 192.168.0.3

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

  IN  A  192.168.0.1

  IN  MX  10  mail1.example.com.

  IN  MX  20  mail2.example.com.

  IN  MX  30  mail3.example.com.

mail1  IN  A 192.168.0.1

mail2  IN  A 192.168.0.2

mail3  IN  A 192.168.0.3

 

@に対するネームサーバはINの前に何も記述しなくてよい。

同じ設定の別の書き方

エントリ名 タイプ データ
@ NS ns1.dns.com.
NS ns2.dns.com.
A 192.168.0.1
MX 10 mail1
MX 20 mail2
MX 30 mail3
mail1 A 192.168.0.1
mail2 A 192.168.0.2
mail3 A 192.168.0.3

テキストで書いた場合は以下になります。

$ORIGIN  example.com.

$TTL 3600

@  IN  SOA  ns1.dns.com.  info.example.com. (
  20180202 
  10800
  600
  864000
  86400)

  IN  NS  ns1.dns.com.

  IN  NS  ns2.dns.com.

  IN  A  192.168.0.1

  IN  MX  10  mail1

  IN  MX  20  mail2

  IN  MX  30  mail3

mail1  IN  A 192.168.0.1

mail2  IN  A 192.168.0.2

mail3  IN  A 192.168.0.3

 

MXの値は「優先度 メールサーバホスト名」と記述。優先度は数値が小さいほど優先される。

上記の場合「任意の文字列@example.com」宛にメールが送信されると優先度の数値が一番小さい「192.168.0.1」にメールが送信される。サーバの応答がない場合は次に優先度の数値が低い「192.168.0.2」にメールが送信される。

IPv6:AAAA

IPv6を使用してサーバ運営する際に使用

[ドメイン名] IN AAAA [IPアドレス]

例)

sub.exmaple.com. IN AAAA 8fe0::8f61:ac8:30cd:a16e

TXT:テキスト

コメントを記述する際に使用する。「”」で囲んで記述する。

[ドメイン名]  IN  TXT  [コメント]

例)

exmaple.com.  IN  TXT  “コメント”

DNSチェック(さくらサーバ)

設定に誤りがないか確認

 

最後に

フリーテキストで記述した場合は最後に必ず改行を入れる

改行を入れていないと最後の行の設定が無効になるので注意